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自己修復

 厳しい親のしつけを受け、自我を喪失してしまった人は、他人の感情を読むことが出来ません。出来るのは自分の
感情を投影して推測できるのみです。このような人が子供を育てると、自我を育てる事は不可能になって、しまいま
す。ですから、出来れば、子を設ける前に、自己修復をして自我を自分で育てる事が良いと思います。

 自我を取り戻したい内面的圧力はすさまじいものがあります。動物としての人間が生き抜く為の重要なものだから
です。ですから、スーパーエゴに惑わされずに、
本能のおもむくままに行動すれば良いだけです。これが基本です。
しかし、現在の社会というものが厳然と存在している限り、そうも言っていられません。下手をすると犯罪になってしま
うのです。

そこで

 まず、スーパーエゴに邪魔されない程度に、有益と思っている事をやらない。無駄な事をやる。やらなけばならな
い事と、やりたい事があったら、やりたい事を先にやる。事情がゆるせば、やらなけばならない事はやらない。
そして、もっとも重要なことは、自分の好きな事に没頭する、と云う事です。そして後から、反省しない、いい訳をつく
らない。と云う事が必要です。ちょうど、
仏教で云う「三味」(ざんまい)と同じ事なのです。
好きな事に没頭しようとしても、「こんな事してていいのかなあ」と云う煩悩が出てきますから、出来るだけ、夢中に
なれる物が良いです。事情が許せば、友達と一緒にやるのがいいでしょう。

やさしさ

と云う概念に疑問を持ちすぎていますから、無駄なことを他人と一緒にやることで、他人の「やさしさ」を受け取る事
が出来る場面が出てくるかもしれません。自我修復にはこの「やさしさ」が非常に重要な意味を持っています。
自我を取り戻させまいとする、
スーパーエゴの抵抗は勿論あります。やさしさに悪い意味を持たせようとするのです。
しかし、疑わないようにする事の方が、結局自分を守る方向になることを信じて下さい。と云っても、これは宗教では
ありません。本当に自分を守るとはどう云う事なのか、充分考えてみてください。だます位なら、だまされる方がまし
と思えたら、自己修復は進みます。

もちろん

 一人でもかまいません、TVゲームや、パチンコや(未成年はやめましょう)とにかく親がいやがりそうな、ものなら
なんでも、かまいません。しかし、犯罪は出来るだけ避けて下さい。自分の不安を他人に分けてしまう結果になって
かえって、自己修復を遠ざけるだけになってしまうからです。このように、やりたい事をやりたいだけやれば、いつか
飽きてきて、次にもっとやりたい事が出てきます。しかし、たえず反省しながらやっていると、永遠にあきはきません
自己修復が出来ないからです。よく、ギャンブルにこってしまう大人をみかけますが、彼らは見かけに寄らず、必ず
「こんな事ばかりやっててはいけない」と思っているのです。すなわち、悪い事をしていると思いながら、自分のしたい
事をしても、自我は成長せず、成長したい欲望だけがいつまでも続くのです。

と云う事は

 エスとは、失われた自我を取り戻す為に、生じたものと言えるのです。例えば、あまり勧められませんが、暴走族
をやってた人が卒業(?)すると、人一倍まじめになる現象もこれによります。しかし、暴走族をやってる時、心の奥
で「こんな事やっててはいけないんだ」と思いながらやっている人は、やめても、以前と変わらぬ「はんぱもの」になっ
てしまいます。また、大学で、へたにまじめに勉強してきた人より、遊びまくってきた人の方が、社会に出て使い物
になるのも、よく知られていることです。

ただし

性的遊びは少し待ってください。この後「人間の性」についても考察をする予定ですが、複雑な感情が関係してきま
すので、単純にはいきません。それ以外、犯罪にならない遊びを徒党を組んでやるのが、最高です。人間のぬくも
りや、やさしさを、肌で実感したとき、心の傷は癒されます。そうすれば、我が子に、やさしさや、ぬくもりを与える事
が出来るのです。きびしさが、人を成長させると思っている人もいます。しかし、それは戦争に必要な人間を育てる必
要のある場合だけの常識です。自我の育った人は、本当の意味の自立が可能です、人は殺せません、他人の命令
に盲目的に従う事も出来ません。しかし、どんな場面でも、自分がどう行動すれば良いのか知っているのです。

年齢が

 増えるにつれ、自己修復は困難になります。そんな場合は、やむをえません、怒りを抑える訓練なり勉強をして、
さらに、知識を増やしましょう。なんらかの、特殊な知識等を習得して、自慢が出来るようになると、落ちつく事が出
来ます。この
自慢と云うのが自己修復の重要な鍵になります。勿論この場合も、自慢を悪い事と思っていると、他人
から嫌がられます。自慢には、誉めてくれる人の存在が必要ですから、自慢を悪い事と思わない様にしないと、自慢
がいやらしくなってしまうのです。

話を戻して

 現在の大人達は国を問わず、間違えなく子供時代に、しつけをされて育っています、と云う事は子育ての場面で
しつけをしないでいる事は不可能です。やむをえません、従来どうりしつけをして育てましょう、しかしお仕置きは出来
るだけ、短めにするように心がけてください、短い時は子供も、反省します(といって、2度としない保証はありません
が)しかし、長引くと必ず、恨みになってしまいます。そうすると、そのうらみを、自分に向けない様に、しつけを強化
せざるを、えなくなるのです。そうすると、そのうらみは、確かに自分には向かないかも知れませんが、必ず他者の
しかも、弱者に向けられる事になってしまうのです。そして、その子が子をもうけると、間違えなく子に向かいます。

ですから

 しつけは、短めに。そして、子供が大きくなって、自己修復行動を起こした時、承認と支持を与えて下さい。そうす
れば、世代が新しくなるにつれ、過去の血塗られた悪弊が徐々に薄らいでいくのです。

三味

考える

 

さらににつっこんで

 
     
     
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