はじめまして

いるかさん初めまして!戦争の始まりについて,いるかさんは,遠い昔に人が『誤って人を殺して』しまった事で始まったのでは,と書いておられましたが,
私は少し違う考えを持っています(ですがこれは確かめようの無い話なのでどちらが正しいかを云々するつもりはありません。
一つの仮説としてお聞きください。
もし『誤って』殺したのであれば,その殺人者は遺族に心から詫びるだろうし,遺族も深すぎる悲しみを味わい,始めは殺人者を憎むかもしれないけど,その殺人者を殺すところまではいかないと思うんです。
もしもその大昔の人々全てが生まれてから数年の間,最も身近な養育者(多くの場合それは親ですが)から尊敬と理解を受けながら育つことができていたのだとしたら(いるかさんの言うところの『通常種』だとしたら)。
悲しみは生きていく上で何度も経験することで,例えば誤って養育者に自分の大切な何かを壊されてしまった子がいるとします。
その子は怒ったり悲しんだり,泣き叫んだりするかも知れません。
でももしその養育者が通常種なら,その子どもの『感情』に寛容に付き添える筈です。
説得したり,叱ったり,何か別の物で気を紛らわせようとしたりせずに,その子の感情を尊重して受け入れてやることが。
そうしてもらう事で子どもは自分の感情を『体験』する事ができます。感情をしっかり体験できた子どもは,あっという間にその経験を乗り越えてしまいます。
激しい感情でも,意識し体験さえできればやがてその人の中に組み込まれ静まっていくものなのです。
感情を尊重されて育った人は,自分の感情も他人の感情も尊重することができます。が,自分の感情を尊重してもらえずに育った人は自分の感情を知る事ができません。
自分の養育者から殴られた子どもは,悲しむし当然怒ります。しかしそういう感情に寄り添うどころか,子を虐待する親はそれをおもてに表す事さえ許しません。
暴力や脅し,又はごまかしで子どもの感情を封じこめようとします。

幼い子どもは自分の感情を『独りで』感じる事などできません。必ず付き添ってそのままを認めてくれる大人が必要なのです。

しかし自身が感情と切り離されたままの親に,他人の感情と寄り添うことなどできません。
体験させてもらえた怒りはやがて消えても,そうやって体験を許されなかった怒りは,無意識の中に封じこめられ,体験させてもらえるまで存在し続けます。

無意識の方は,何とかその感情の存在を知ってもらおうとその人に働きかけ続けるのです。

殺人も,いわば無意識の働きかけが原因で起こるのです。つまり殺人と言う『行為』は,『感情の体験』をさせてもらえなかった為に無意識裡に押し込まれた自分の『親へ』の怒りが引き起こしたものなのです。
だからたとえ正当な理由に見える『遺族の復讐』でも,『感情』に留まらず殺人と言う『行為』に及ぶのなら,その遺族自身,幼い頃から無意識に感情を抑圧したままである証拠と思うので,『復讐』という形で人を故意に殺した時点で,その遺族が既に『絶滅種』であるという証拠になってしまうと思うのです。
戦争の起源について,私の仮説では,中途半端に発達した大脳新皮質が生み出したものではないか,と考えています。
私は,地球上の生命は,生き,種を絶やさぬ為に,存在しているのだと考えています。
そしてその為に進化を遂げ,その中でヒトは大脳新皮質を発達させたのだと。そのおかげで種を繁栄させる事はできましたが,中途半端に大きい大脳は本能的な生命プログラムを脅かす程の主導権を握れることになってしまったのです。
そして例えば天災とか何かやむをえない状況で新生児や養育者が危機に直面して,新生児の本能プログラムを損傷することになって,本能だけで生きている動物は死んでしまうことになるような状況の時,ヒトは幸か不幸か大脳のお蔭で生き延びてしまいます。
本能は育ち切れなかったけれど,頭脳で何とか補って生きる術を創り出します。
しかし大切な本能のプログラムが損傷されたままの人が親になると,子どもをどうやって育てていけばよいか解らなくなってしまうのです。
本能に従って子どもの必要としているものを与え続けてやることができなくなってしまうのです。本能通りに育ててもらえなかった動物の子は死んでしまいます。
しかし,ヒトの親は子どもの体を死なせません。新生児は,本能に従って単純に生きることもできず,また死ぬこともできず,生でもなければ死でもない状態を生き延びます。
そういう子どもが親になると,自分の子どもに自分がされたと同じことを繰り返してしまい,『絶滅種』がそうやって増えていき,戦争が起こる条件が揃ったのではと考えています。
05/25'02現在。単なる思い付きなので専門家が見たら笑い飛ばしてしまうかも知れませんが,とにかく,人間の他の動物と違うところは,本能を奪われても他の何かで代用して生き延びてしまえる点に原因があるのではないかと今の私は考えています。
02/05/25(土) 13:13 Sak

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